6月5日にKTXを利用してソウルから東大邱まで行く予定を組んだ。ソウル駅のKTXチケット売り場に並んで窓口のスタッフに「東大邱まで1枚」と注文すると、「本日は全部売り切れです」と想定外の返事が。これには焦った。とにかくその日のうちに東大邱まで移動しないと、その後の旅行計画に支障をきたしてしまうのだ。座席がないのなら、高速バスターミナルまで地下鉄で移動してバスで向かうしかないか…、などと一瞬困っていたところ、「立ち席ならあります」。もちろんそれで全然大丈夫だ。購入を即断し、とりあえずチケットを確保した。あー、助かった。
料金は3万7000ウォン(約3800円)。ソウル12時39分発、東大邱14時23分着。QRコードの上にあるハングルが「立つ席」を意味している。日本の新幹線の自由席とは違い、席は「14号車」と指定されている。
チケット購入にあたっては自動販売機もあるが、海外発行のクレジットカードが使えない機械がありその場合は窓口利用が速い。海外からのインバウンド客も多いので主要都市の駅では窓口のスタッフが英語を話す。さて、出発時間が迫ってきた。6番ホームを降りていく。日本とは違い、改札口はない。いわゆる信用乗車システムだ。ただ、車内検札がある。
初めての立ち席体験。実際はどんな席なのか、というとデッキでの待機のようだ。先に乗り込んだ乗客がすでに5,6人デッキに集まっている。これは息苦しい。なので不慮の事故が起きないよう立ち席も販売数を制限している。
出発時は確かに満席。立ち席利用でデッキにいた若い女性は荷物置き場のせまい棚の中に入り込んでスマホに余念がない。立ちっぱなしはしんどいので、他の乗客は床にベタ座りしていた。
外の景色を楽しむこともできず、壁によりかかりながら時間をやり過ごしたが、大田駅でかなりの乗客が下車したため、折りたたみの補助席に座ることができた。
列車が駅に到着してドアが開くたびに乗客が乗り降りするため、その際はいったん席を立って座席を折りたたむ必要があるが、大田駅から東大邱駅までは割と閑散としていてずっと座っていられた。
6月6日(金曜)は(ヒョンチュンイル)。国のために命を捧げた人々を追悼する祝日で、土日と合わせて3連休になったため旅行客が急増。乗車日が直前の木曜日だったので、かろうじて立ち席が買えた、というわけだ。
KTXのチケットを購入する際は、連休に当たっていないかよく確認する必要がありそうだ。また、旅行計画が決まっている人は早めの予約が無難。