パタヤからカンチャナブリへ 怒涛の9時間半
しばらくのんびりと過ごしたパタヤから1957年の英米合作映画『戦場にかける橋』で知られるカンチャナブリへ1日で移動することを思い立った。バンコクのスワンナプーム国際空港エリアにある公共交通センター(エアポートバスターミナル)から556番バスに乗れば南バスターミナルに到着する、との情報がネットに出ていたのでその方法で南バスターミナルからカンチャナブリへ向かうという計画だ。果たしてその結果は…。
パタヤのジョムティエンバスターミナルに到着したのは午前11時ごろ。すでに乗客が多数待機している。まずはここからバンコクのスワンナプーム国際空港に向かうことに。運賃は143バーツ(約620円)。
混雑しているせいか、時刻表以外にも臨時バスを増発。11時30分発の次の11時40分発のバスチケットが購入できた。
時間通りに出発。バスは安定の95キロでハイウェイを飛ばしていく。
1時間50分ほどでスワンナプーム国際空港に到着。ここからエアポートバスターミナル行きの無料シャトルバスに乗り換える。
シャトルバス乗り場を探すのに苦労した。表示がまったくないのだ。カオサン行きリムジンバスのブースにいた女性スタッフに尋ねると、どうやらさらにその先らしい。
このテント内に人がいる。ここで待っていればバスが来るのだろうか。
10分ほど待っていると「A」の表示があるバスが来たので「エアポートバスターミナル?」と確認してから乗車。
立派な建物であるタイ航空本社あたりを迂回しながら15分後にエアポートバスターミナルに到着した。
エアポートバスターミナルの556番バスは休止
さて、556番バスの乗り場はどこだろう。奥に進むとバスのルート表示があった。それがこちら。あれ?556番バスがない。どうしたことなのか。切符売り場の女性スタッフに聞くと「キャンセルされました」。つまり、もう運航していない、ということのようだ。「他に南バスターミナル行き、あるいは近くに行くバスはありますか?」と再度聞くと、近くまで行くバスは2時間後なのだそうだ。これはかなり困った。思案の末、空港に引き返し民主記念塔あたりで路線バスに乗り換えることにした。
この図を見るとスワンナプーム国際空港とエアポートバスターミナルを繋ぐシャトルバスは何本もあることが分かる。
運転手さんに聞いたらこのバスがいちばん早く空港に到着するというので乗り込んだ。
確かに10分足らずで到着。しかも、出発ロビー階の分かりやすい停留所で停車した。
仮に次回、エアポートバスターミナルに向かう際はここから乗るのが分かりやすい。
さて、今度はS1バスでカオサン方面に向かう。途中の民主記念塔の辺りに南バスターミナル行き路線バスの停留所があるはずだ。一応、タイのバスアプリを見て確認はしている。
民主記念塔から南バスターミナルへ
50分ほどで民主記念塔が見えてきた。ここからカオサン通りは徒歩10分もかからない。
調べによると、516番バスが南バスターミナルへ行くはず。待つこと10分。何とエアポートバスターミナルで乗るはずだった556番バスがやってきた。運転手さんに「サイタイマイ?(南バスターミナル)」と確認して乗車し、40分ほどで到着。ふー、やっとここまで来たか、と少し安心。
南バスターミナルはかなり大きな建物だった。
内部はショッピングセンターになっておりフードコートも充実している。
カンチャナブリ行きバスのチケットはこのコーナーの一番奥の窓口だが、午後4時でチケット販売は終了していた。女性スタッフは「1階にミニバス(ロットゥー)のチケット売り場があるからそちらへ行ってください」。
南バスターミナルからカンチャナブリへ
このテントがチケット売り場。チケットは110バーツ(約480円)。
午後6時前にチケット購入。次便は午後7時出発だ。その前に少し食事をすることに。フードコートはすでに閉まっていたので他の店へ。
なかなか小綺麗な店を発見。50バーツのクィッティヤオ(麺)を注文した。味は少し辛めをリクエスト。葉っぱとモヤシは食べ放題。
危険過ぎるミニバス運転手 ながらスマホでスピード加速
このミニバスでいよいよカンチャナブリへ。
ミニバスは西に向かってひたすら走っていく。ただ、途中で何度も停車しその度に乗客が乗り降りする。1時間ほど走っているとバス運転手がスマホを手に突然、誰かと話し始めた。スマホのながら運転だ。これは恐怖だ。スピードもどんどん上げていく。こんな危険行為は絶対やめてほしいのだが、異国とあって天に無事を祈るのみ。手に汗、冷や汗ものの2時間。やっとカンチャナブリのバスターミナルに到着した。午後9時を少し回っていた。パタヤを出発してから9時間30分。怒涛の1日だった。
今回は古い情報によって無駄足を踏んでしまったが、よい経験にはなった。ただし、ミニバスは運転手の過労などで度々死亡事故を起こしている。もうこれに乗ることはないだろう。
実はカンチャナブリからパタヤ行き直行大型バスが出ている。ということはパタヤからカンチャナブリへのバスもあるはずだ。次回はもっと楽な方法でパタヤからカンチャナブリへ向かいたい。