爆走!ベトナム鉄道の旅8時間 サイゴン駅からニャチャン駅までの過ごし方 ワゴン販売が多く車内食は充実

【ベトナム編】

ホーチミン市を離れ次はビーチリゾートのニャチャンへ向かうことにした。大型バスで移動しようかとかなり迷ったが、バスは世界中から集まったバックパッカーが主な乗客。これに対し鉄道は庶民らと触れ合う貴重な機会だ。しかも、トイレが車内にあるので何かと心配がなくてよいのでは、と判断した。

サイゴン駅。想像よりこじんまりしている。

駅に展示されている機関車。構内では駅弁の代わりにバインミーを1本購入。卵焼きサンドで2万5000ドン(210円)。駅構内にはロッテリアやカフェなどがあり好きな食料を調達できる。

チケット売り場は駅構内中央あたり。チケットはソフトシートで35万ドン、日本円で2187円だ。

出発40分前。ゲートが開かれ乗客が改札に集まり始めた。職員がチケットをチェックしている。

午後3時発のSE6。ニャチャン駅での降車は午後11時過ぎになりそう。

昼間の運行だが、座席車両はわずかでほとんどが寝台車両だ。昼間から寝ころびながら電車に乗るというのも楽ちんでいい。1室4人利用(ベッドは上下2段ずつ)と1室6人利用(ベッドは上中下3段ずつ)があり、4人利用の方が運賃は高くなる。

こちら上下2段

そしてこちらが上中下3段だ。真ん中の寝台は閉所恐怖症になりそう。

筆者はソフト席。サイゴン駅からニャチャン駅まで所要約8時間。これはけっこうキツイかも。寝台のほうがよかったかな。と、ここで不安的中。

座席の向きが固定されていて私の席は進行方向とは逆向きなのだ。これは窓からの景色が楽しめないな、と落ち込む。

座席の横にはコンセント。これは充電に便利。ベトナムでは日本と同じAタイプのコンセントが使える。タブレット(USB Type-C)の充電に役立った。ホテルにあるドライヤーのプラグはCタイプの場合もあるので注意。

座席のテーブルはロックがずれておりすぐにバタンと降りてくる。

頭上の荷物置き場は広々としたスペースで大きな荷物がどんどん収納できる。

出発後、ドリンク、ぶどうなどの車内販売がやってきた。2時間くらいすると、本格的な食事のワゴンがやってきた。

ご飯の上に肉料理や豆類などを置く、いわゆるぶっかけ飯で、値段は50万ドン(300円)。筆者は駅構内で買っておいたサンドイッチを食べることに。

洗面台はきちんと水が出た。トイレもそれなりにきれいに保たれていた。

2時間くらい過ぎると乗客が空いている座席に思い思いに移り始める。夕陽が差してきたので逆向きではあるが、しばらく車窓から見える風景をぼーと眺めていた。

そして日没。列車の旅の後半は、ダウンロードしておいたディズニー+の配信ドラマをタブレットで3話分、計3時間視聴。すると、女性の車掌さんが何か合図をしてくれた。イヤホンを外すと「もうすぐニャチャンに着くよ」。車掌さんの手元にはスマホがあり、座席の状態、乗客の降車駅がすぐにチェックできるシステムになっているようだ。時刻表によると、ニャチャン駅出発は午後11時28分。およそ20分前の到着だった。線路沿いには欧米系バックパッカーと地元の人たちが大勢集まっている。これからダナンに向かうのだろうか。

ニャチャン駅も割とこじんまり。駅構内には人がいない。

駅を出て向かって右手にマクドナルドがあった。

ここからビーチ近くのホテルへ向かう。乗車8時間はさすがに長いが、何とかなった。次回は値段の安い「上中下3段」の寝台を利用してみたい。