多くの外国人観光客が訪れるハノイの名物食堂「xoi yen(ソイイェン)」。昼夜は大変混雑していると聞いていたので朝、といっても午前11時くらいに入店した。
店頭にはうまそうな食材がたくさん。スタッフ総出で調理に大忙しの様子だ。
こちらの食堂の名物は「おこわ丼」。メニューを見せてもらうと、ごはんは3種類。ターメリック、とうもろこし、もち米から選び、次いで上にのせるトッピングを選ぶ仕組みだ。私は店員さんにおススメを聞いたうえでもち米と豚角煮、そしてアイスティーを注文した。
1階のテーブルはすでに満席のため2階へ上る。外の景色が美しい。
5分ほどして運ばれてきたベトナム式豚丼。
豚角煮はやわらかくほうばるとすーっと溶けていく食感。どんぶり右側に見える黄色いスライス状の物体はおそらく豚を煮た際に出る油脂を冷やして固めたもの。それを薄く切ってのせているようだ。豚肉とごはん、そしてこの油脂スライスを一緒に食べると妙にコクがあって旨いが、食べ過ぎると胃にもたれそう。しかし、不思議なことにキュウリの酢漬けと一緒に食べるとサッパリした味に変化し、食が進む。
こんなに深い味わいの豚角煮は初めての食感だ。ニンニク揚げのスライスも香ばしい。
お会計は豚丼42000ドン(約250円)、アイスティーは5000ドン(30円)。
朝からかなりガッツリした食事だったが、ハノイの景観を楽しみながらゆったりと食事ができて大満足だった。食後のアイスティーがサッパリしていて豚の脂をお腹の中に流し込んでくれる。
暑さの中でも食べやすく美味しかった。これを食べると日本のファストフードチェーン店の「豚丼」は陳腐に見えてくる。テーブル備えつけのナンプラーをかけたら味に変化が出てさらにうま味が増した。朝食というより遅めのランチか夜食のほうがふさわしいだろう。