幸せな気分になれるムーガタぼっち飯 焼肉の旨味がスープに溶け込み絶妙な味わい タイバジルにすっかりハマる1200円 

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ソイブアカオに面したツリータウンの奥にあるムーガタのお店「Sea you」。今回は肉やタレの種類を探求するため1人で訪れた。

 

料金は5月と変わらず肉とシーフードオール込み289バーツ(1156円)、肉類のみ189バーツ(756円)。今回は肉を中心に食べたかったため189バーツコースを注文。

改めて「ムーガタ」について説明すると、「タイ式焼肉+しゃぶしゃぶ鍋のことで、焼肉と鍋が一緒に楽しめるタイ人にも大人気の料理です。まず目につくのは、不思議な形をした鉄鍋を使用していること。内側のドーム型の部分には、肉やシーフードなどをじっくりと焼きます。そして、外側のくぼみ部分には、野菜や豆腐、練り物などをスープでぐつぐつと煮込めば、さあ出来上がり!ムーガタのおいしいポイントは、内側のドーム型の部分で焼かれた肉汁やシーフードの旨味が、鍋部分にこぼれ落ちることでうま味がギュッとつまった鍋を楽しむことができるんです。ちなみにタイ語では、ムー(หมู)は「豚」、ガタ(กระทะ)は「浅い鍋」という意味」(タイ国政府観光庁公式ホームページ)。

鍋の山の部分に豚の背脂を塗って肉をのせて焼き、外側の窪みの部分にだし汁を注いで鍋のように具材を煮込んでいく。ひとつの鍋でふたつの料理が味わえるというお得な鍋料理なのだ。炭火で一気に過熱するため、近寄るとかなり暑い。汗が噴き出る。

上部で豚肉を焼いて野菜をかぶせる。窪みの部分ではキノコ類と肉がぐつぐつと煮えてきた。作法無視のやりたい放題。でもこれが旨い。ところで、タレが何種類もあってどう使い分ければよいのか。

地元の常連客によると、赤いタレは甘辛く、肉に付ける。青っぽいタレは主にシーフード用。筆者は赤いタレと青いタレをまぜて、日本のすき焼き風に生卵を落としてみた。これを混ぜて肉に付けて口に運ぶと、お! これはいける。舌がしびれるような青唐辛子の激辛がマイルドになって奥深い味わいを醸し出している。

取り放題の食材コーナーで存在感を示す緑のハーブのタイバジル(Thai basil:โหระพาホーラパー)。ミントっぽい香りがするが、そこまで強烈ではない。適度に苦みがあって口と胃の中がスッキリする感覚か。茎の部分は食べず、葉っぱをハサミで切り落として鍋の中に入れていく。

今回は1人のため食材をじっくり吟味しながら楽しんだ。豚肉の種類はロース、レバー、ホルモン、バラ肉などがあり、野菜類は白菜、キャベツ、エノキ、シメジなど。チャーハンとスイカ、アイスクリームも食べ放題。どれもいちいち旨い。すっかり満腹になって気が付くと外は真っ暗。ツリータウン内のバービアが賑わい始めた。

お会計はコース189バーツにチャンビール100バーツで計289バーツ。お釣りはチップとして渡した。最終的には総計300バーツ(1200円)。これだけ食べてこの値段は安い。1人で食べているのは筆者だけだったが、それはまったく気にせず食に集中した。ドラマ「孤独のグルメ」ではないけれど、最後に出た言葉は「ごちそうさまでした」。幸せな気分になる「1人ムーガタ」でした。