「バックパッカー」という名の自由な旅行スタイルに憧れて世界中を旅してきた。背中にはいつもリュックサック。荷物をぎゅうぎゅうに詰め込んで異国の地を歩き回った。しかし、今回のタイ旅行は書籍やお土産、衣類を大量に持ち込まなければならない。スーツケース購入は不可避となった。スーツケースをゴロゴロ転がすような旅は、バックパッカー道を踏み外す行為としてこれまで避けてきたが、腰の痛みが加わったこともあり、“もはや、これまで”となった。
Yahoo!ショッピングランキング1位 4480円 耐久性に問題は?
荷物がたくさん入れば安物で十分、という軽い気持ちでYahoo!ショッピングをのぞいてみると、4480円という最安値圏のスーツケースが1位となっていた(※値段は変動しています)。「スーツケース 機内持ち込み、40L~49L 軽量 Sサイズ 拡張 キャリーケース キャリーバッグ 2〜3泊 ビジネス 出張 TSA搭載 送料無料」。色はシルバーを選んで注文。
「TSA搭載」とはどんな意味なのか。まず「TSA」とはアメリカ運輸保安局(Transportation Security Administration)のことで、TSAが認可したスーツケースの鍵をTSAロックと呼ぶらしい。このロックは2001年の米同時多発テロ事件を機に導入された。爆破物や危険物をチェックするためTSAの係官がスーツケースの中身を検査することがある。その際、係官はロックを破壊することもできるが、TSAロックなら係官が持っている専用ツールを使ってスーツケースを開けることができる。つまり、搭乗客は鍵をしたままスーツケースを預けることができるし、係官はロックを壊さないでスーツケースを開いて検査できる、というわけだ。TSAロックが必要な地域は、アメリカ本土とグアム、サイパンなどアメリカ領。今回はタイ旅行なのでさほど関係はない。
機内持ち込み可 座席上の共用収納棚にも余裕で入る 確かに便利
今回、購入したスーツケースをゴロゴロ転がして空港へ。中には大量の荷物が入っているが、重量はさほど感じない。ただ、ヤフーショッピングの商品レビューで言及されていたように、ハンドル部分が細くてぐらつく感じが少しする。この部分に負担がかからないようソフトに扱った方がよいかもしれない。機内に持ち込んで座席上の共用収納棚に置く。余裕ですっぽり入った。
飛行中に読む本や水、防寒用フリース、パソコン、スマホなどは持参したリュックサックに入れて、膝の上に置く。離陸する際は前の座席下に置くようCAから指示される。いつもはパンパンに膨れ上がったリュックサックを前の座席の下に無理やり押し込んでいたが、スーツケースを使えば荷物を分散できる。
パタヤのナイトバザール スーツケース大安売り
パタヤ到着後、ナイトバザール前を歩いていると大量のスーツケースが並んでいた。セール中だそうで格安商品もたくさんある。
頑丈そうなスーツケースが800バーツ(3200円)から1000バーツ(4000円)前後。中には699バーツ(2796円)という破格値も。パタヤにはリュックサック1つで来たけれど、帰国する際に土産物を買い込むとリュックサックには収まらない。バッグなどを複数用意すればよいのだが、すべてを持ち歩くのは大変だ。そんな時、スーツケースを1つ購入して帰国する、という方法は検討してもよいだろう。これぐらい安いと財布にも負担が少ない。ハンドル、キャスターの強度を確かめたうえで、値段的にお気に入りの商品が見つかればラッキーである。
スーツケースに詰め込んだ瓶ビールが破裂しびしょ濡れに 丸洗いで対処
さて、コンビニで買い込んだ瓶ビールが余ったのでスーツケースに入れてホテルを出る寸前。何か「プシュー」という音がしてスーツケースの角から液体が滴り始めた。これはヤバイ。大慌てでスーツケースを開けて中身を点検すると、下の隅に置いた瓶ビールの蓋が取れていてビールが半分以上、漏れ出している。びしょ濡れだ。幸いにも、上部に詰め込んだ他の衣類などは無事だった。とりあえず濡れないよう気を付けながら荷物をすべて取り出した後、スーツケースを風呂場に運んでシャワーで何度も丸洗いした。その後、ベランダ干し。
それにしてもなぜ瓶ビールの蓋が抜けたのか。そんなに圧力はかけていないはずなのに不思議である。冷蔵庫から取り出したことによって瓶の中の空気が温まり蓋に空気圧がかかったためかもしれない。いずれにせよ、液体類はスーツケースに詰め込まない方がよい、と悟った。スーツケース初心者のとんだ失敗談。ご参考までにw。